パワハラ(モラハラ)という言葉をよく耳にすると思いますが、具体的にどういった意味合いなのかご存じでしょうか?
今回は家庭内で起こるパワハラについて記事をまとめてみました。
パワハラとは実際にどういうものなのでしょうか?
パワハラの行動・言動や定義、体験談更には反撃方法まで徹底解説していこうと思います。
~この記事で分かること~
- パワハラ(モラハラ)とは?
- パワハラ(モラハラ)の行動や言動について
- パワハラ(モラハラ)への反撃方法
- パワハラ(モラハラ)の見分け方
目次
家庭内パワハラ(モラハラ)とは?詳しく解説します
厚生労働省によると、パワハラとは人間関係や地位で優位な人が過度に精神的苦痛または身体的苦痛を与えて職場の環境を悪化させる事のようです。
モラハラとは、道徳(モラル)に反する嫌がらせや迷惑行為(ハラスメント)の事を言います。
意味もなく悪口を言ったり、人前で馬鹿にしたりと非常識な事をする行為です。
物理的な暴力では、モラハラではなくパワハラやDVにあたるようです。
実は家庭内パワハラ(モラハラ)は「夫から妻」だけではありません!
パワハラは、立場や権威性あるものが過度に精神的苦痛または身体的苦痛を与える事と述べました。
なので、上司が部下に対して侵害するケースがよくあり職場上ではパワハラと表現されます。
家庭内ではどうでしょうか?
家庭内で起こるパワハラと言えば、夫から妻に与える暴力や家事の押し付けなどがありますが、家庭内の問題ではモラハラと表現される事が多いです。
なぜかというと、家庭内では夫のような権威のある立場上の人間関係とは別に、姑や母親から精神的苦痛を与えられる事例もよくみられるからです。
家庭内パワハラ(モラハラ)ととらえられる行動や言動
身近にパワハラ(モラハラ)をする人はいませんか?
モラハラする人の行動や言動を読み取り、身近に当てはまる人がいないか確認してみましょう。
もしかしたらあなたは家族からパワハラ(モラハラ)を受けている被害者なのかもしれません。
行動や言動を知る事によって、離婚の際の話合いなどで役に立つのでしっかり覚えておきましょう。
行動・言動①:陥れるような言葉を言う
パワハラする人は相手の人格を否定したりすることで陥れようとします。
価値観や自信を無くすような言葉を相手に投げつけて精神的苦痛を与えます。
そして、平気で嘘をついてまで相手を陥れようとします。
事実でもない事を捏造したり、ミスしたことを「覚えてない」と言って記憶を改ざんしたりすることがあります。
家庭内だけでなく、近所や友人の前で馬鹿にすることもあるので気をつけたほうがいいです。
「お前のために言ってるんだ」と善人のフリをしていってきますが、暴言を吐くという事は人のために言ってるのではなく自分の欲求を満たしたいだけの人なのです。
日常的に悪口を言ってくるので、心を疲弊して行動が余計に出来なくなってしまい、パワハラをエスカレートさせてしまうという悪循環に陥ってしまいます。
行動・言動②:相手を否定して、すべてを認めない
パワハラをする人は、相手に否定的な言動ばかりです。
パートナーに対して「お前の育て方が悪い」、「お前の家事はなってない」などと根拠もない言動を振る舞って何をしても否定しようとします。
育児や家事、法事の手伝いや親の介護などパートナーとして頑張っているのにも関わらず褒める事や感謝する事はほとんどありません。
隙があれば否定する事で、自分の精神状態を保っているのです。
「不幸の味は蜜の味」とでもいうように、自分のストレスのはけ口として利用しているだけなのです。
否定されたパートナーは、自分には能力がないと自信を失い精神的な負担を背負う人は少なくないです。
なぜ否定されなければならないのかと思っている人がいれば、相手を常に否定するというパワハラ行為を受けているかもしれません。
行動・言動③:自分のミスを認めない
パワハラする人は、自分のミスは認めようとせずパートナーに責任転換してきます。
子供の成績が悪かったり、自分が悪い事をしてもすぐにパートナーのせいにします。
自分が悪い事をして謝るべきなのに、話をすり替えて相手の過去の失敗を取り挙げて正当化しようとする言動も見られます。
パワハラする人は、プライドが高く負けず嫌いなので威厳を保つために自分の弱みを見せる事が出来ないのです。
論理性や整合性のない意見であり、それを指摘すると逆上し責めてきます。
また、子どもを利用してパートナーのミスや欠点を仕立てあげるなどして相手が認めるまでは卑劣な行為を辞めようとしません。
パワハラをされたパートナーが先に引く事で指摘は収まりますが、パワハラをする側はこのような出来事を次に揉め事になったときのための切り札として忘れることなくストックし続けます。
行動・言動④:パートナーを束縛する
パワハラする人は、パートナーを束縛します。
LINEや通話ですぐに応じないと不機嫌になって怒り出すといった行動がみられます。
その他にも時間の厳守、外出禁止など強要してくることがあります。
パートナーに束縛する人は、DVにも陥ってしまっているケースが多いです。
DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、恋人関係や夫婦関係にあるものから暴力を振られる行為の事を意味します。
暴力を振るわれているのなら、DVやパワハラ行為にあたります。
~パワハラ(モラハラ)とDVの違い~
・DVとパワハラ(モラハラ)の違いは、自分の行為が正しいと思っているか否かです。
・DV行為をする人は、常に自分が正しいからやっていると思い込んでいます。
行動・言動⑤:細かすぎるルールを押し付ける
パワハラをする人は、自分が大黒柱である事の背景に家族に対して細かいルールを押し付けてきます。
「〇時までには飯を作れ」、「亭主様がお帰りになったら笑顔で迎えろ」などと細かいルールを強要してくることがあります。
その他にも「ご飯の量が一口や二口多い」と言ったり、「ご飯なら何でも買っていいと言ったけど、この食べ物は俺の中では食べ物にならない」と訳の分からない事を言ってきます。
従わなければ、上記で述べたようなパワハラを繰り返します。
パワハラ気質な性格でも心が疲弊してしまうのに、その上から細かいルールを押し付けられると心の負担はさらに大きくなります。
行動・言動⑥:活動の邪魔をする
パワハラをする人は、仕事や趣味に時間を使う事を認めようとしません。
その上に、家事や育児の時でも否定的な言葉を投げてきたり、作業をしている途中に命令や説教など活動の邪魔になるような事をします。
また物理的にも掃除する場所で眠っていて進行を妨げたり、暴れたりして余計に部屋をちらかして作業量を増やすような事をわざとやります。
効率が落ちてしまうと、それをパートナーのせいだと言って精神的苦痛を与える事により余計に活動する事が億劫になります。
家庭内パワハラ(モラハラ)に対する3つの反撃
パワハラについて分かったら、次はどのように対処していけばいいのか疑問に思う方もいると思います。
実はパワハラを対処するのは難しい事で、例え対処する事に成功したとしても損してしまって終わる事があります。
次に知って欲しいのが、パワハラする相手を反撃する方法です。
パワハラを対処するだけでなく、反撃する事で自分に大きなメリットを得る事が可能です。
家庭内パワハラに対する反撃方法を3つを紹介していきます。
反撃①:家庭内パワハラ(モラハラ)を辞めるように説得
家庭内でパワハラを受けている事が分かれば、まずは相手に説得する方法も1つの手段です。
話が通じなかったり、話を拒否されたりすることもあるかと思います。
そこで、相手としっかり話せる機会を持たせるにはどうしたらいいのか、どのように伝えればいいのか解説します。
- ~相手に伝えるためのポイント~
- 結論から話す→パワハラを辞めて欲しいと先に伝え、話合いの場を設けるように説得してみましょう。
- まずは相手の話から聞く→自分の不平不満を言うだけでなく、まずは相手の話に耳を傾けましょう。
- 要点をしっかり絞っておく→話が複雑化しないように、伝えたい要点だけを絞っておきましょう
- 論理的に物事を伝える→感情的にならずに、論理的に相手に伝わりやすいように話しましょう。
- 家族会議→子どもと一緒に参加するなどして、家族全員で話した方が進みやすいです。
このように相手が伝わるような話し方や言葉とはなんなのか、まずは相手の話を聞く事など相手優先に焦点を置いて考える事が話を聞いてもらえるためのポイントです。
反撃②:離婚するように説得する
話合いで対処できない場合は、離婚するように説得しましょう。
離婚を承諾しない場合は、離婚調停を切り出します。
離婚調停とは、間に調停委員と裁判官を挟んで話合いを勧める手続きの事です。
相手が離婚調停を拒否したり、正当な理由もなく欠席すると罰金が生じます。
相手と円滑に話合う事が出来、互いが譲歩しあって離婚手続きに持っていける事が出来ます。
離婚調停の始め方は、相手の住所地を管轄する裁判所に申し立てる事です。
- 要点を絞り、主張をまとめておく事
- 話したい事をまとめておく
- 慰謝料を請求する場合は事前に証拠を集めておく
- 親権争いの場合は調査官を雇う
- 弁護士を依頼するときは費用をちゃんと考える
反撃③:慰謝料を請求する
身体的・精神的な侵害を与えられ、PTSDやうつ病を発症した場合は慰謝料を請求する事が可能です。
病院で診断書をもらい、調停や裁判所で慰謝料を請求しましょう。
パワハラ行為の期間や程度によっては、金額が変わるので録音しておくのもありです。
一般的には、婚姻期間が長ければ長いほど金額が大きくなる傾向にあると言われています。
慰謝料以外でも婚姻費用や年金分割など、離婚した後でも生活を維持していくために必要な請求は可能です。
家庭内パワハラ(モラハラ)の体験談
パワハラの体験談について紹介します。
体験談を参考にしておく事でどのように対処していけば良いのか、自分もパワハラを受けている当本人なのか判別することが出来ます。
実際にパワハラを受けている家庭は少なくはなく、近年では「コロナ離婚」というのが増えているようです。
「コロナ離婚」とはコロナ期間中に離婚をする家庭を指し、コロナによるストレスが原因ではなく元から夫婦間で不平不満がコロナを機に募ったのではないのかと言われています。
離婚する中でも、パワハラにあっていたという被害者も多くいる事でしょう。
ケース①:夫から妻のケース
うちは小さな家庭内パワハラが酷くて。酔っぱらって暴れたり、言葉の暴力が酷くて…私は胃潰瘍になったりこっそり貯金していた保険も、中途解約したり。何度悔し涙を流したか。体を壊して今も辛いです。
ケース②:姑から妻のケース
嫁いで40年、慣れたはずでも法事は苦手、年上の妹、義妹が来る。
途端に強気になる同居の姑。
何か私がするたびに、「はー」と大きなため息。あと2時間の辛抱と言い聞かせ我慢するが、家庭内パワハラは、訴えられないの?
法事の参加は辞退したいです。
ケース③:母から子のケース
「病気をしてもインフルエンザで倒れても、会社でパワハラを受けていても働け」という母。こんな人は普通なのでしょうか?
「貴方はいい学校を出てないからろくでなしとか結婚できない」が口癖。インフルエンザ二日目高熱なのに「はい、治った。もう会社行け」
どうしても歪んだ愛情しか受けてこなかったと思います。
家庭内パワハラ(モラハラ)に対してどうやって向き合っていくべきか まとめ
これまでに、家庭内で起こるパワハラ夫の特徴や対処法などについて紹介しました。
離婚率は以前と比べ圧倒的に高くなっています。
昔当たり前であった事が、今となっては問題視され相手との関係について考える人が多くなっているようです。
離婚の原因の一つに、家庭内でのパワハラ(モラハラ)が挙げられます。
今ではパワハラ行為は許されないものであり、パワハラを受けている人がいれば一人で溜め込まずに誰かに相談することが一番大切です。
パワハラである事を自覚しておきながら、大丈夫だと自分の感情を押し殺していては後に引けなくなってしまいます。
家庭事情は色々あって頑張らざるを得ない時もありますが、自分の心の声にも耳を傾け自分を大切にしてほしい限りです。
長々と書いてしまいましたが、最後までご覧くださりありがとうございました。